2020
4
Oct

梶原一騎

あしたのジョー「燃えつきた…まっ白な灰に..」.

漫画史に残るあまりにも有名な「あしたのジョー」のラストシーンです。
矢吹丈はパンチドランカーの症状が徐々に現れる中、最後に世界チャンピオンのホセ・メンドーサに挑みます。壮絶な15ラウンドを闘い、終了ゴングの後コーナーにぐったりと座り込み穏やかな表情で呟きます。「燃えつきた…真っ白な灰に…」。
ジョーは果たして死んでしまったのか、また再起を期すのか、それとも引退し静かに余生を送るのか、原作者・作画者とも真相を明らかにしなかったため、ファンの間では今も議論が続いています。

原作者は高森朝雄(あの(どの)?)梶原一騎の別名です。当時、少年マガジンに「巨人の星」も同時連載されていて、その原作も行なっていたので別名にしたと言われています)。作画はちばてつやです。
当時の少年(一部少女も)は、誰もが梶原一騎のストーリーに夢中にさせられました。「巨人の星」、「空手バカ一代」、「タイガーマスク」、「柔道一直線」、「愛と誠」などどれも昭和を代表する漫画です。

このラストシーンは、もともと梶原一騎による全く別の原作が用意されていましたが、作画のちばてつやが納得せず、自分が考えるラストシーンに変えてしまったと言われています。
当時泣く子も黙る第一人者(見た目も恐そうだった)の梶原一騎を相手に、終了ゴングの直前にちばてつやの鮮やかなクロスカウンターが決まりました。

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