2020
8
Oct

文化

「おだてブタ」”豚もおだてりゃ木に登る”の影響力

SFギャグアニメ「タイムボカンシリーズ」に登場するメカ「おだてブタ」とドロンボー一味です。タイムボカンシリーズは、昭和50年代から最近まで、テレビアニメシリーズで放送されました。

シリーズは同じ作品ではなく、登場人物や設定は変わりますが、シリーズに共通なのは、「正義の味方と三悪人が、タイムマシンで古今東西をタイムトラベルし、ハイテクメカを駆使してお宝を奪い合う」というストーリーです。三悪人の鉄板ネタギャグと最後に正義が勝つお約束事の展開は、吉本新喜劇と水戸黄門を足して2で割ったような、見る者に全く何も考えさせない安心のアニメです。

「ドロンボー一味」はシリーズ2作目「ヤッターマン」に登場する三悪人で、女ボスのドロンジョに、頭脳派のボヤッキー、そして怪力のトンズラの3人で、おそらく最も知名度が高い三悪人です。

「おだてブタ」は、女ボスのドロンジョがボヤッキーをおだてるとコクピットに現れ、「豚もおだてりゃ木に登る〜♪ブー」とだけ言って引っ込みます。「豚もおだてりゃ木に登る」は、辞典には”能力の低い者でも、おだてられて気をよくすると、能力以上の力を発揮すること”と載っています。元々辞典にはなく一般的に使われていた言葉ではなかったそうですが、タイムボカンにより昭和50年代に全国に広まり、昔からあることわざのように定着したと言われています。たかがギャグアニメですがこの影響力は凄い。

三悪人は敗れると毎回大ボスからお仕置きをくらいます。その際に女ボスのドロンジョ(美女)の服が破れてしまう定番シーンがあり、これが世の男児からおじさんまでを惹きつけて、高視聴率の要因の一つになったと思われます。水戸黄門における由美かおるの入浴シーン(時間もほぼ決まっていた)と同じですね。

ことわざのような言葉で思い出しましたが、相当以前に、「天は人の上に人をのせて人をつくる」という意味深な言葉を何かの本で読んで、なぜか記憶に刻み込まれています。あれは何の本だったのか…

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