北陸製菓の「母をたずねて三千里 PIZZA MARCO とろけるチーズのまぁるいピザパン」(長い!)全5種です。つまりパンのオマケ(食玩)です。製作は海洋堂、原型師は香川雅彦氏。造形の巧みさや細かな彩色、海洋堂の名作の一つと言ってもいい素晴らしい出来です。
「母をたずねて三千里」「母をたずねて三千里」(1976年放送)は、ざっくり言うと…
イタリアに住む少年マルコが、アルゼンチンに出稼ぎに行って音信不通になった母をたずねる話です。(かなりざっくり)
1.ばあさまとマルコ(見どころ)※個人の見解
朝焼けの雲の下、マルコが年老いたロバ(ばあさま)と出発する場面です。
正面から吹く強い風にマントや草がなびき、ロバは顔をそむけています。風の中、前を見据えるマルコ(いい顔)、困難に立ち向かう強い意志が伝わってきます。
2.母さんに挨拶するマルコ写真立ての母さんの写真も再現されています。花瓶の萎れた花や扉が少し開いた台、雑巾がかかる水の張ったバケツなどここまでしなくてもというほど細部まで作り込まれています。
3.フィオリーナと操り人形
窓辺でマリオネットを練習するフィオリーナと遊びに来た猿のアメデオ。
窓の扉が絶妙な遠近法で作られています(なので閉まりません)。部屋の中にも光が入るようにわざと壁が切られています。後側も爪先立ちとかしっかり作られていますね。
4.もの思いにふけるフィオリーナ夕焼けの空の下、塔の上でもの思いにふけるフィオリーナ。すり鉢状の中に街の様子が俯瞰で表現されています。
5.料理をするペッピーノさん飛び跳ねるソーセージと目玉焼き。焚き火の照り返しで熱さが伝わってきます。
所詮パンのオマケなのでほとんど原価はかけられないと思うのですが、ここまで来るともはやアート。
原型師香川雅彦氏の空間の創造力が圧巻です。彩色も当時は中国だったのかわかりませんが、細かく塗り分けられています。
世界名作劇場1 K&Mミニヴィネットシリーズこちらは別シリーズのカプセルトイで2002年にK&Mから発売された「世界名作劇場1」からペッピーノ一座3種です。こちらも海洋堂の製作で原型師は香川雅彦氏。
最近のカプセルトイや食玩は、奇抜な物を手当たり次第作ってウケ狙いのようなフィギュアが多く残念です。価格が多少上がってもいいので、香川様ファンを唸らせる一品をお願いします…
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