海洋堂のカプセルQミュージアム「日本の至宝 仏像立体図録」シリーズの第Ⅳ弾 、「奥深き造仏の世界編」の経年カラーver.全4種です。
今回登場するのは、月光菩薩、執金剛神、天燈鬼、龍燈鬼の4体、なかなか渋い…これまでの仏像立体図録シリーズのBlogはこちら
第2回「仏像立体図録 I 」
第1回「仏像立体図録Ⅴ 邪気を祓う守護神編」
天燈鬼(てんとうき)と龍燈鬼(りゅうとうき)
第Ⅳ弾の注目は何と言っても異彩を放つこの2体、仏に灯りを捧げる鬼の「天燈鬼」(左)と「龍燈鬼」(右)でしょう。(実際は灯はつきません)
通常は四天王像の足もとで踏みつけられている邪鬼を、どういう経過があるのか分かりませんが、照明係に抜擢したということでしょうか。それにしても悪い鬼とはいえ、小さな子にこの踏まれ方はあんまりです。
月光菩薩(がっこうぼさつ)月光菩薩は、通常は日光菩薩とともに薬師如来の両脇を固める側近の脇侍(きょうじ)で、3体セットです。ただ、この月光菩薩(東大寺の”伝月光菩薩”がモデル)は、東大寺の千手観音の脇にいるので実は月光菩薩ではない説が有力(だから”伝”らしい)。(左は朽木調カラーver.)
執金剛神(しゅこんごうしん)執金剛神は仏様を守る護衛隊ですが、その後仏様の近くを離れて寺の門を警護する2体の金剛力士(仁王)が生まれたそうです。日本では仁王様の方が断然有名ですね。実物(左)は年に1日を除いて非公開なので1300年前の彩色が奇跡的に残っています。それを基に2021年3月に極彩色で復元(右)され、丁度今なら東大寺で特別公開中です。新型コロナ禍の合間に東大寺と興福寺もいいかもと思っていたら、あっという間に第6波で付け入る隙がありません。海洋堂さん、この執金剛神の復元フル彩色Ver.出してくれませんかね…